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TVから聞こえる野太い声

フランス、そしてジダンの動きにも感銘を受けましたが、
私にとって今日はあくまでも「イングランドが負けた日」なのです。

試合後のインタビューでは、ジェラードもランパードも
同様のコメントを残したようです。

「今はまだ何も考えられない。」と。

世界中のイングランドファンが期待していたように、彼らもまた
自分自身に、自国に期待していたでしょう。

ジェラードも、ランパードも、今回が初めてのワールドカップ。
今回のチームがどれだけ素晴らしい選手の集まりだったかを感じていて、
そして2人揃ってPKを失敗してしまっただけに、
同じような気持ちになったのでしょう。
 
 
重みのある、そして正直なコメント。
 
 
4年間がどれだけ長いのか。
今回のチームがどれだけ期待できるチームだったのか。
それを最も正直に表現した一言なのでしょう。

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ドルトムントで会ったイングランドの家族の皆さん。
ブラジルと同じ日に散ってしまって残念だったね。
 
 
 
さて、負けてしまったけれど、試合を見ていて感じたのは、
イングランドサポーターの声援の大きさです
 
 
まるで女人禁制のスタジアムかと思うような野太い声が見事に揃い、
誰もが「イングランドのホームのようだ」と感じてしまう。
これぞサポーターの力ってもんですよね。

やっぱりそうだよな!って思ったのは、主審がルーニーにレッドカード
を掲げたその直後でした。
 
 
明らかに彼らの応援のトーンが一段上がった!のです。
 
 
解説の方も言いました。
「10人のイングランドはこの声援が一人分の力になりますね。」と。

もちろん実際に選手にとってそれだけのパワーになったかどうかはわかりません。
だけど、サポーターとしてできることとしては最高のパフォーマンスですよね。
タイミング、ボリューム、雰囲気、テレビからも十分に伝わる迫力でした。
 
 
 
愚痴っぽくなるので書くのをやめていたのですが、日本戦の時の話。

オーストラリア戦、そしてブラジル戦ともに、日本がピンチになるほどに、
日本応援席は静かになっていきました・・・。

特に初戦、試合終了まであと10分で同点になったあの時、
一部のサポーターを除いた観客席のほとんどでは「落胆」で染まってしまい
「応援」の気を取り戻すまでに少しの時間が必要でした。

そしてあっという間に勝ち越しのゴールを許してしまった後は、
「落胆」の空気が日本応援席を覆い尽くし、自然と湧き上がるオージー達の
歓声でスタジアムは支配されていきました。
 
 
 
「ニ~ィッポン!」
「ニ~ィッポン!」

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一部の人はホントに頑張ってましたよ。
選手を励ますために。すっごい盛り上げようとしてました。
スタジアムの雰囲気を元に戻すために。
僕らも頑張りました、微力ですけど。

だけど、元には戻らなかった。
悔しいです。
 
 
仕方がないとは思ってます。

頭ではわかってるんです。

ワールドカップですから、普段国立や埼玉や横浜で応援しているような
連中ばかりではないって。
チケット手に入らないし、ヨーロッパに行くの金かかるし。

「応援」ではなくあくまでも「観戦」で来ている人もたくさんいるって。

だから「応援者」は声を張り上げて、「観戦者」はカメラを構え、ため息をつく。
それが現実なんです。
「応援」するから偉いわけでもなく、「観戦」する楽しさもわかりますから。 
 
 
ただ悔しくって。
 
私が見に行ったスペインの試合でも、スペインが先制された直後、
スペイン応援席からはド迫力の応援が始まりました。

彼らは「リズム」を共有している。
誰かが歌えば皆が共鳴する。あちらこちらで踊りだす。

自分の国がピンチの時こそ大きな応援で選手を後押しする。
強い国にはそんな文化が根付いているのかなって感じてしまった。

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もちろん応援にはその国の文化が反映されて、その国それぞれに美学がある。
サッカーのスタイルや戦術、選手の個性と同じように。
だから一概にすべてを賞賛するわけではないのです。

何かを批判しているわけでもないのです。
ただ、そんな雰囲気のまま逆転負けを見届けた自分がそこに居たってことなんです
 
 
必要なのは「時間」と「経験」、そしてアイディアなんでしょうね。
 
これから10年、20年と日本サッカーの歴史が重ねられていって、
選手とサポーターの関係もきっと進化していくのでしょう。

歴史の積み重ねと共に日本の「応援文化」のようなものもきっと深くなっていく、
私はそう信じています。
 
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今回、ドイツの地に小さなお子さんを連れてきているご夫婦を何度も見かけました。
彼ら彼女たちが大人になって、その時も日本サッカーを応援していたとしたら、
きっとそれまでの応援の歴史をふまえて、日本文化を反映した応援を繰り広げている、
そう信じたいものです。

ゴールが決まったらみんなで「阿波踊り」とか!?

※J-WAVE GMT ドイツ特派員ブログより抜粋

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