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美味しいコーヒーって

本当に美味しいコーヒーって

どこの店のコーヒーなんだろ?
誰が入れたコーヒーなんだろ?

コーヒー好きのBAYはたまに考える。

 

BAYはレジで会計を済ませ、ホットのカフェモカが
できあがるのを待っていた。

店は空いていて、BAYのほかにお客さんは2人。

静かな店内には他にスタッフが2人いるだけで、
どこにでもある平和な日常のコーヒーショップだった。

 

自動ドアが開くと、くたびれたサラリーマンがひとり、
浮かない表情をして入ってきた。

年のころは50代といったところか。

スーツのセンタープレスはほとんどなくなり、
白のYシャツも何故かクタクタになっている。

さえないネクタイは中心がずれていて、
これぞ「いけてないサラリーマン」の代表って感じ。

 

そのおっちゃんが財布を出しながら入り口から
レジに向かって進むと・・・

レジに居たスタッフの女性がいきなり
「○○ですよね?」
と、素晴らしい笑顔とともに切り出したのだ。

 

さえないおっちゃんは軽くうなずくだけで、
おもむろに支払いを済ませる。

心なしか、少し満足げな表情を浮かべたような
気がした。

おっちゃんは注文したコーヒーを受け取り、
とぼとぼとした足取りでオフィスに戻っていった。

 

おっちゃん、一言の言葉も発してないよ。
それでコーヒー買えちゃうんだ・・・。

きっと常連で、毎日のように通っているんだね。
スタッフも毎日同じ注文だからわかっているんだね。

すべてがスムーズに進んでいった。

BAYは思った。

きっとあのコーヒー、美味しいだろうな、って。
あのおっちゃんはこのひと時がきっと快適なんだろうなって。

見かけだけで判断するのはあまりに失礼なんだけど、
人とコミュニケーションをとるのが得意なタイプには
とても見えない。

でもあのスタッフは、そんなおっちゃんに一言も言葉を
発させずに、しかも素晴らしい笑顔とスピードでコーヒー
を提供した。

おっちゃんにとって、微塵のストレスも感じない、
完璧なコーヒータイム。

大げさだけど、BAYはカフェモカを飲みながらそう思った。
これが本当に美味しいコーヒーなんじゃないかって。

 

たった1杯のコーヒーだけど、もしかしたらおっちゃんに
とっては一日で一番ホッとできる時間なのかもしれない。

もしそうだったとしたら、スタッフの接客の重要性は
ことさら高い。

今や東京では、飲みたい時はいつでもどこでもコーヒー
が飲める。

よほどマニアックな人でなければ、それなりに満足できる
コーヒーが、世の中には溢れてる。

一方で便利になり過ぎた東京に住んでいる人々は、
ますますわがままになり、動かなくなっている。

すべてを身近なところで済ませようとしている。

そんな中で、どの店を選ぶかと言ったら、立地が大きい
に決まってるのだが、その次はやっぱり感じの良さ。

大体の場合、コーヒーを飲む時ってホッとしたい時。

応対してくれるスタッフの感じが良いかどうか、
店の雰囲気が良いかどうか、
これからはますます、そんな細かいディテールで店が
選ばれていく時代。

あのおっちゃんも、きっと他の店にコーヒーを買いには
いかないだろう。

店に入って顔を見せただけで注文が済んでしまう。
最高の笑顔でコーヒーを出してくれる。
彼にとっても、それはめちゃくちゃ大きな価値だろうから。

たった一杯のコーヒーを巡るシーンを見ながら、
そんなことを考えていたら、

あっという間にBAYのカフェモカがなくなっていた。
やっぱりSサイズじゃ足りなかったな。

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