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スペインの旅④【FCバルセロナ】

Img_1443

カンプノウ周辺は
このビッグマッチ
一色に染まっている。

バルサのソシオに
とっては、
世紀の大一番。

 

 

2008年4月23日。

FCバルセロナが、ホーム「カンプ・ノウ」に
今年最強のマンチェスター・ユナイテッドを迎え撃つ。

チャンピオンズリーグ準決勝の組み合わせが決まり、
実際の試合まで2週間の間、
きっとこの街は徐々にボルテージを高めてきたはずだ。

BAYだって同じ。
2~3ヶ月前までは、まさか自分がチャンピオンズリーグ
の準決勝を観戦するなんて思ってもいなかったし、
しかもそれがこんなビッグマッチだとも、当然
思っていなかった。

 

そもそも今回の旅のメインイベントは、
この後訪れるウィークエンドにロンドンで観戦する
プレミアリーグの大一番、チェルシー対マンU戦だった。

そしてその前にスペインを観光するって決めたとき、
もしかしたらもしかするな、と。

そう、バルサが順調に勝ち上がり、
準決勝第1戦がホームというめぐり合わせに
なったら・・・。

 

そんな願いがまさか本当に叶うとは。
ついてるとしか言いようがない。

とは言え、いま世界で最も強いチームと、
近年最も魅力的なフットボールを展開している
チームとの対戦。

「見たい人~」って手を上げさせれば、
全世界から老若男女10億人くらいが手を挙げる
くらいの試合。(ちょっと大げさ???)

そう簡単にチケットなんて取れないでしょ・・・。

 

確かに、日本でヨーロッパサッカーのチケット
販売をしている会社にいくつか質問してみると、
軒並み10万円オーバーの提示。

もちろん、スポーツ観戦に強い某大手旅行会社の
スポーツセクションでも同じ値段。

週末のチェルシー戦にもそれなりの金額を
払ってますし、BAY家もそんなに余裕ないんで、
さすがに二人で20万円は払えません・・・。

だけど、見たい。

チャンピオンズリーグ準決勝が行われている
その地に滞在しているのに見ないなんて選択肢、
BAYにはありません!

 

で、いろいろ調べていくと、どうやら現地調達が
可能なんじゃないか・・・っていうことがわかる。

何しろカンプ・ノウは世界有数のスタジアム。
その収容人数はなんと92,000人!!!

きゅうまんにんって、、、想像できません。

普段から4~5万人レベルの競技場に
慣れてしまっている日本人的感覚ですから、
想像できる訳がない。

けどだからこそ行ってみたい。
試合が見たいのはもちろんだけど、
歴史が詰まった世界最大規模のスタジアムに。

カンプ・ノウから車で15分ほどのところに
泊まっていたBAY家は、時間の関係もあって
ホテルからタクシーでカンプ・ノウへ。

道すがら、スタジアムが近づくにつれて
バルサのユニフォームで歩く人々が増えていく。

ところどころにちらほらと、赤いジャージも見えるが、
さすがにその数は少ない。

Img_1447で、到着。

外から見ると、
意外に普通。

これが9万人を
飲み込むのか、
確かにデカイけど、
まだまだその迫力は感じられない。

 

と、スタジアムに見とれるBAYの傍らを、
派手なバスが通り過ぎていく。

Img_1444

え?
バルサのバス?

選手が乗ってる?

慌ててカメラを
構えてパシャ!

 

時間的には選手が着くには早すぎるけど、
チャンピオンズリーグだし、今日は早いのかな?

それともただのラッピングバス???

結局、真相はわからないまま。

Img_1448

スタジアム周辺は
物々しい雰囲気。

グッズショップの
存在だけが、
平和さを醸し出す。

男だらけはもちろん、
すでに酔っている連中もいるし、
見た目だけなら十分マフィアと言える奴ら、
目つきの悪いダフ屋、
せわしなくタバコをふかす男たち、、、。

正直、怖い場所です。
女性同士では絶対に訪れれないほうが良いであろう、
そんな場所。まだ明るい時間なのに。

けど、これが本物なんだと思うと、
それはそれで感動したりする。

この日はビッグマッチでイングランドからも
サポーターが多数流入するってことで、
多くの警官がスタジアム周辺を固めていて、
それが日本人にはありがたかったりする。

 

チケットは現地で無事に調達。
日本で買うのに比べたら4分の1くらいの値段で
1F6列目という上等な席をゲット。

チケット購入を手助けしてくれた皆さん、
ありがとね。

ただ、現地では偽造チケットも出回っているなんて
噂を耳にしたもんだから、最後の最後、
入場ゲートをくぐるまで、本当にドキドキ。

ゲートでチケットのバーコードをかざす瞬間、
普段は緊張しないBAYもさすがにドキドキ。

そりゃそうでしょ、遠く日本からわざわざ
バルセロナくんだりまで来て、
買ったチケットが偽造で試合が見れなかった
なんて、笑い話にもならない。

 

Img_1452だからもう、
無事に入場できて、
緑の芝と、
92,000の席と、
青一色の空が
見えてきたときには、
試合なんてまだだいぶ先なのに、
本当に感動させられた。

う~ん、確かにでかい。
ここが全部埋まることは、クラシコなどのビッグマッチ
くらいで、普段はなかなかないらしい。

でも今日はチケットも完売。
これからこの席がすべて埋まると思うと、
ちょっと鳥肌が立ってくる。

 

Img_1458

スタジアム内の
売店は、
日本に比べれば
全然使えない。

ビールなどの
ドリンクと、
ホットドッグ、
おかしが数種。

以上?
もうちょい何か
売ればいいのに、
と思うけど、
こっちの人には
これで十分なのかな。

BAY家も記念にバルサチップスを購入。
ま、中身はいたって普通に美味しくない
ポテトチップスでしたが。。。

 

BAY家の席はメインスタンド、アウェー側
コーナーフラッグ目の前。

前から10列目くらいで、フィールドが
目と鼻の先という良席。

Img_1474

練習が始まれば
マンUの選手が
目の前で
ウォーミングアップ。

気合十分の表情で
ダッシュを繰り返し
この日の試合の
大事さを感じさせてくれます。

 

でも、ただ一人、スローペースでゆったりと流し目の
練習を続ける男がいる。

Img_1475

観衆に手を振り
余裕の笑顔。

世界がいま最も
注目する男、

C.ロナウド。

TVで見るより
はるかにでかい。

そしてスタイルが良い。
ここが敵地であることも関係なく、
堂々と歩き、風格を漂わせる。

簡単に言えば、「偉そう」な立ち振る舞い。
今この男にのみ許される振る舞いなのかもしれない。

Img_1514

フリーキックの
練習を5本ほど
繰り返した後、
観衆を楽しませる
余興のように、
シザーズフェイント
の練習を見せつけ、
観衆を沸かせてくれる。

終始リラックスムードのC.ロナウド。

当然ながら、彼に向けられるカメラの数が最も多い。

Img_1461

メッシ少年も、
バルサの勝利を
願いながらも、
C.ロナウドの姿は
携帯に残したい。

子供に憧れられる
選手だってことは、
すばらしいこと。

それが世界中の子供に、だから尚更にね。

 

それにしても豪華な面々。
Img_1479C.ロナウド
P.スコールズ
W.ルーニー
そして大御所リオ・
ファーディナンド。

練習見てるだけでも、
お金を払う価値があるんじゃないか、
そう思わせてくれるほどの面子です。

 

Img_1480で、そんな中に
堂々と名を連ねる
アジアの小兵。

そう、彼こそが
パク・チソン。

このメンバーの
中に入っているだけでも
すごいことなのに、
実力でスタメンを勝ち取って、
しかもチームの一員として明らかに機能している
ってことが何よりすごい。

ちなみにヨーロッパの人々には
日本人と韓国人を見分ける術はなく、
BAYもお決まりのように隣の席のおっちゃんに
「パク!」「パク!」と笑顔で話しかけられました。

「違うよ。俺日本人だよ。ま、パクはもちろん
応援してるけどね。」と説明したけど、
たぶんあいつ、聞いてない。

 

キックオフは20:45。

この時間になってようやく暗くなってくる。

Img_1540

選手入場に合わせ
バックスタンドには
バルサカラーの
一文字が浮かび
あがり、選手を
迎え入れる。

 

地鳴りのような歓声と拍手が、
それまでのざわめきを打ち消し、
一気に試合モードへとボルテージを高める。

それにしてもこの”切り替え”、すごい。

これが何より本場っぽいとこ。

試合前は本当に出足が鈍く、
選手入場の10分前になっても、
スタジアムは7割程度にしか埋まっていない。

それが最後の10分足らずで、
一気に席が埋まっていく。

恐らく92,000席のほとんどは埋まっただろう。

そして誰が音頭を取るでもなく、
自然とバルサの唄が始まり、
地鳴りのように響いていく。

98%が男性の声だから、
重低音の効いたコーラスとなって、
スタジアムを揺らすかのように響き渡る。

こんな雰囲気、味わったことがない。

トランペットも要らない。
応援リーダーも要らない。

そこにあるのは、歴史と伝統、そして
「我がチーム」への愛情だけ。

そう、バルサは市民のクラブ。

”ソシオ” と呼ばれる市民会員の会費により
運営を支えているのである。

出資者であるソシオによる選挙で会長が選ばれ、
チームを運営していく。

だから、「愛情」は時として怒りにもなり、
「喜び」として爆発もする。

今は「期待」として、カンプ・ノウを包み込む。

Img_1547

ファイナルへ
進むのは
どちらなのか。

バルサはマンUを
ここで叩けるのか。

世界中が注目する
大一番が、今始まろうとしている。

 

試合開始直前に、スクリーンでバルサの
スタメンが発表される。

Img_155811人の最後に
名前を読み
上げられた
この男に対し、
一番の歓声が
あがった。

 

リオネル・メッシ。

怪我上がりで出場が心配されていたが、
この大一番でスタメン復帰してきた。

今シーズンいまひとつ調子の上がらない
バルセロナにあって、
個人の力でマンUを撃破するチャンスがあるとすれば、
それは恐らく彼の力によるものになるだろう、
大方のサッカーファンがそう思うとおり、
バルセロニスタたちもそう思っているようだ。

両チームともに勝ちたいには決まってるが、
それ以上に負けたくない試合。
それが1st.legというもの。

だから慎重な立ち上がりになるだろうとは
予測できた。

それが、、、

 

開始10分も経たずに、いきなりのPK!

しかもBAYたちの目の前のゴールで。

キッカーは当然ながらC.ロナウド。
今季プレミアリーグの得点王レースを独走、
チャンピオンズリーグの得点王をも射程に
捕らえる彼にとっても、この場面は緊張する。

何しろ92,000人のブーイングが、
フィールド上の彼のみに集中するのだから。

 

不穏な空気が漂う中、
彼はほどほどの間をとっただけで、
助走をスタートさせた。

 

よく、スポーツ雑誌のコラムなどで
「観衆が固唾を呑んで見つめる」なんて表現が
使われることがある。

本当にそんなに緊張感のある一瞬なんて、
そうあるもんじゃないだろう。

けど、この場面こそ、まさにそのフレーズが
相応しい。

92,000人全員が彼を見つめ、
全世界で何億人という人々が、TVの向こうで
同じようにボールの行く末にため息をついた。

そう、PKは外れた。

 

G.ミリートがペナルティエリア内でハンドを犯してから
C.ロナウドがPKを蹴る瞬間まで静まり返っていた
カンプ・ノウを、一気に前向きな空気が支配した。

 

その後、ゲームも一方的にバルセロナが支配した。
ボール支配率、実に65%でバルセロナ。

ほとんどの時間、バルセロナが攻め、マンUが守る。

でも、ゴールには至らない。

Img_1625そのうち、
苛立った観客が
発炎筒を炊き
ゴール裏が
騒々しくなる。

う~ん、発炎筒が
炊かれると、やっぱり本場っぽいと思ってしまう
BAYは不謹慎でしょうか。

 

Img_1639後半からは
妻のお目当て、
T.アンリも登場。

停滞していた
バルサの攻撃を
一気に活気付けるも
ゴールには至らず。

 

それにしてもアンリ、かっこいい。

ボールの持ち方、走り方、歩き方。
超人的なスタイルの良さ。

サッカーをしていなければ、俳優だかモデルだか、
そんな職業が相応しい。

妻も目がハートになってました。

 

結局試合はスコアレスドロー。

ここまで数ヶ月、低調なパフォーマンスが続いた
バルセロナも、この日は一方的にマンUを攻め続け、
「さすがはバルセロナ」
と思わせる内容。

でもそれが結果につながらないところが、
「やっぱりバルセロナ」
なのかもしれない。

内容が良くなったことは、ひとえに
デコとメッシの復帰によるところが大きいはず。

攻撃が行き詰った時には必ずメッシにボールが渡り、
彼のドリブルからユナイテッドのDFラインに隙を見つける。

そしてこの日最も観衆を唸らせたのがデコ。

病み上がりとは思えない運動量と、
居てほしいところに必ず顔を出すポジショニング、
そして攻守両面で球際の強さを見せつけ、
完全にゲームの中心的な存在として君臨した。

また生で見てみたい選手として、
BAYの脳裏にデコの雄姿が焼きついた。

決勝に駒を進めるのがどちらになるのか、
この時点ではわからなかったが、
本当に本当に2nd.legが待ち遠しい、
それでいてこの夜が終わってしまうのが寂しい、
素晴らしいカンプ・ノウでの経験でした。

Img_1536Img_1481

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コメント

この対戦はサイコーだよ。
画像見てるだけで鳥肌立ってきた。
抜け目ないですな。
オレが観戦したのはヌマンシア戦だったけど
かなり興奮したし、でもやっぱり怖かった。
でも、また絶対行きたい!

投稿: にわ | 2008/05/17 08:58

>にわさん
コメントありがとうございます!
にわさんが新婚旅行でカンプノウに行ったって聞いたとき、相当に羨ましかったwobblyのを覚えてます。
そう簡単には行けないですけど、BAYもいつかまた行きたいなぁって思います。
あの男臭い雰囲気が、何とも言えず最高ですよね。

監督も変わり、豪華メンバーのバルセロナももうすぐ解体されちゃいそうですね・・・。

投稿: BAY | 2008/05/17 11:20

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