« 守護神にサヨナラ② | トップページ | 『日本最大』の実力 »

守護神にサヨナラ①

20081007103500020代の冬のほとんどを
共に過ごした、
BAYの守護神。

使い道が無い事は
理解しているけど、
捨てれずにいた。

 

 

 

妻の出産に備えていろいろと家の中を片付け
始めているBAY家。

家の中だけじゃなく、物置として利用している
トランクルームも片付けようということで、
夫婦で深夜の大掃除。

 

で、前から片付けるたびに思いとどまっていた
守護神にサヨナラすることにした。

 

守護神1号(写真右)は1996年製。

大学3年生の春に野沢温泉でやってしまった、
右膝前十字靭帯&半月版の損傷が、
”彼”との出会いだった。

当時、大きな怪我の経験も知識も無かったBAYは
寝返りも打てないような尋常ではない腫れ具合にも
そこまでの怪我だという意識も無く、
あわよくば次の日もまた滑ってやろうとさえ思っていた。

コーチに紹介されてたどり着いた病院は、
当時ナショナルチームのチームドクターをも務めた
名医を求めて日本全国から靭帯断裂や損傷を負った
スキーヤー、いやスポーツマンたちが集合していた。

約1か月の入院生活に嫌な思いでは全く無く、
むしろ楽しい思い出ばかり。

同級生のスキー仲間と同時期の同じ怪我ということもあり、
またシーズン明けでみんなが東京に居たこともあり、
毎日毎日、代わる代わる友人たちがお見舞いに来てくれた。

傷の痛みはほとんど感じなかったけど、
リハビリと”お見舞い祭り”で本当に忙しかったことは
覚えている。

そして、そこからゲレンデへの復活を、
そしてその後の選手生活を最も身近なところで
支えてくれたのが、”彼”だった。

靭帯損傷は100%回復しない。
筋力で補うしかない。
そして再発を防ぐためには、可動方向を制限する、
この装具着用が最適なのである。

最近でも、引退間際の清原選手がユニフォームの下に
つけていたのが印象深い。

病院に居た頃は、整形外科のみんなが装具をつけていた。
だから”彼”の兄弟がたくさんいる。

「装具はオーダーメイドで色を自由に選べる」と知らされた
BAYは迷わず赤をチョイス。

みんな黒や紺といった地味目の色を選んでいたので、
人とは違う色がいいかな~と血迷ってしまったのだ。

病院を出てみれば、装具をつけて生活していることだけで、
十分に人とは違うのに・・・。

 

しばらくは”彼”と共に日常生活を過ごしていった。
短パンじゃないと動きにくいので、
ほぼ毎日短パンで通学していたのだが、
”彼”が赤いから余計に目立つのか、
電車で席を譲ってもらった回数は数え切れないほど。

そんなに痛いわけでも無いんだけど・・・。

冬が来て、無事に雪上に戻った。
もちろん”彼”と共に。

足の裏から伝わってくる雪の感覚は、
怪我をする前のそれと全く変わらず、
むしろ”彼”が膝の動く方向を制限してくれているのが、
逆に技術レベルを高めるにはプラスに働いているのでは?
と思うほどに、ストレスの無い雪上生活を送ることが出来た。

スキーを始めて以来、最高のシーズンを過ごすことができた
この頃のBAYにとっては、
”彼”無しで雪上に立つことも、
”彼”無しで練習することも、
”彼”無しで試合に出場することも、とても考えられなかった。

 

怪我をしたとき、BAYのコーチはこう言った。

「良い選手は必ず大きなケガをしている。
 そのケガから立ち直れるのが良い選手だ。」と。

ケガをしてBAYが落ち込んでいると思っていたのかもしれない。
コーチの教え子は毎年何人も靭帯を損傷しているから、
そんなときにかける言葉をいくつも持っているのかもしれない。

だけど、出会ってまだ1年足らずのBAYに、
ちょっとだけでも期待をしてくれていることが伝わってきて、
目標が明確になったのは確かだった。

そしてこのシーズンに目標を達成できたのには、
”彼”の存在が大きく影響している。

シーズン始めに行ったマイナス30℃超のカナダでも、
帰国後に不安視していた水分の多い雪の上でも、
膝の傷は全くと言って良いほど滑りに影響を及ぼさなかった。

思う存分練習できたからこそ、上手くなれた、速くなれた。
コーチが教えてくれることを、何度も何度も試せたからこそ、
試合で結果が出せた。

 

アルペンスキーという競技は、
いかに道具を自分の体の一部として一体化させ、
その性能を最大限に引き出せるかが重要なスポーツ。

逆に言えば、いかに道具が自分の能力を最大限に
引き出してくれるようにコントロールできるか、でもある。

そういった意味でも、BAYのスキーを語る上で、
”彼”の存在は欠かせない。

”彼”がいなければ、BAYのスキー人生は全く異なる
道を辿っていただろう。

BAYのスキー人生を楽しくて充実した時間にしてくれた”彼”は、
まさしくBAYの守護神だった。

このシーズンから合計8年に渡ってBAYと共に滑ってくれた”彼”。
いま、改めて、ありがとう。そして、お疲れ様。

|

« 守護神にサヨナラ② | トップページ | 『日本最大』の実力 »

雪理~Ski~」カテゴリの記事

コメント

特別な思い入れのあるものって、なかなか捨てられないものだよね。
私も随分たくさんのものを実家の押入れに入れたまま、アメリカに来てしまったので、前に里帰りしたときに、えいっとほとんど捨てました。
愛着のあるラングのブーツとか岩岳の大会の写真とかは、ちゃんとこちらまで持ってきたけどね。
あの春に、Bayさんを、病院に訪ねたことを思い出しました。

投稿: Mari | 2008/10/07 12:53

>Mariさん
その節はお見舞いありがとうhappy01
アメリカにラングのブーツを持っていって使ってるの?
それともまさか、チビすけが大人になったときに使わせるとか??

投稿: BAY | 2008/10/13 12:26

こんにちは 今日はとてもいい天気です
紅葉もボツボツといったところです 日本一はの鮎の味はいかがでしたか 大好きな鮎とりに朝早くから いそいそと出かけるおじいちゃんは 元気いっぱいです。9人目の孫に会えるのを楽しみにしています
今日は たまねぎ畑の準備をしています

投稿: すずしの192 | 2008/10/13 14:18

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 守護神にサヨナラ② | トップページ | 『日本最大』の実力 »